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このコーナーは「ごはんだいすきの日記」より抜粋して加筆修正したものを掲載しています。


4月30日(火)能力と努力

頭で理解することと、実際に自分の体を使って覚えることとは違う。長い時間をかけてほんの上では複雑に見えてなかなか理解できなかったことが、いざ仕事の中で現実の形を持った事物として具体性を持つと簡単に思えてくる。

いろいろなノウハウを詰め込んだ教科書や参考書は、人に何らかの知識を伝えることを目的にして作られている。といっても書面のスペースは限られたものだから自然と簡潔に要点をまとめて示されることになる。

僕らがそういうものを使って勉強しようとするときに知らず知らずのうちに行っているのは、まとめられ、圧縮された内容を解きほぐし、解凍して自分の言葉に変換し、理解しやすい言葉に直して吸収することだ。

どんな簡単なことでも文章にして人に伝えようとするとき、簡潔にわかりやすく示そうとするほど、一目見たときに難しくなる。使われる言葉も難しくなりがちだ。優しい言葉で表そうとすれば総体が長くなる。長くなってくると今度はクドくなってくる。あちら立てれば此方が立たず。

個人的に経験で得るものは本の上で学ぶことよりもずっと多いと思う。なにしろ手っ取り早い。面倒がりで不精な割りに知識欲が旺盛な性格だからなおさらそう思う。

けれど世の中にはいろいろな人がいるもので、本の中だけで、それなりに・・・いやそれなり以上にいろいろな技術なり知識なりをうまく身に着けて、使いこなす人もいる。これまで僕はそういう人を何人か目にしてきた。そういう人と知り合うとこれは冗談でなくて本心から尊敬してしまう。自分にもそういう能力があったらよいなと思うのだ。 そう思う一方で、人の能力というのは少なからず努力というものなく身につけられるものではないというのが僕の考え方だ。

努力もしないで羨ましがってばかりいるのは好きじゃない。努力することに誠実な人でありたいとは常々思うのだが・・・。

 
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